初心者が身につけたいデッサンの描き方①|絵画表現の土台をつくる

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こんにちは。河名です。

オノコロ絵画研究室は、河名祐二アーティストサイト内に設けた、絵画制作と美術理解のための学びの場です。

デッサン、ドローイング、絵画技法、造形技法、美術史などを通して、描く力を深め、美術を深く見つめ、考えていきます。

本格的に絵画制作を学びたい方に向けて、基礎から制作の本質へとつながる考え方を発信していきます。

まずは、デッサンの描き方について解説していきます。

美術大学の受験でデッサンの試験があることは、多くの方がご存知だと思います。
デッサンというと、美術予備校で行う静物デッサンや石膏デッサンを強くイメージする方も多いかもしれません。

もちろん、正確な形を描くための訓練として、予備校で学ぶデッサンには大きな意味があります。
しかし、こうした受験デッサンが上手いからといって、そのまま本質的な絵画制作が理解できるわけではありません。

私はこれまで作家活動を続け、また大学時代、助手時代、専門学校で講師をしていた時期を通して、受験的なデッサンの上手さが重要視され、本質的な絵画制作への理解がおざなりにされてしまう場面を多く見てきました。
そして、そのことに驚くと同時に、この価値基準が美術の理解の限界を示しているのではないかと感じてきました。

良い美術作品には、もっと豊かで、実は科学的で確かな構造があります。
また、その構造を踏まえたうえでの脱構築という考え方もあります。

 

このサイトでは、その構造をできる限りわかりやすく解説し、美術をより深く理解し、自信を持って制作や鑑賞を楽しめるようにサポートしていきたいと思っています。

 

 

 

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  • デッサンの目的

絵画表現につながるデッサンとは、どのようなものでしょうか。

正確な形を描くこと、そっくりに描くことだけが、デッサンの目的ではありません。

デッサンでは、最終的に「空間」を描けるようになることが大切です。
そのためには、陰影や明暗を的確に表現できることが必要になります。
さらにそのためには、立体感を捉えることが必要であり、その土台として形を描く力が必要になります。

 

つまり、
形を捉える
立体感を捉える
明暗を捉える
空間を捉える
という順番で、デッサンの力は深まっていきます。

 

その上で、さらに一人ひとりの絵画表現へと展開していきます。

 

一見上手に見えるデッサンでも、よく見ると立体が描けていないものは多くあります。
アウトライン、つまり線的な形の正確さだけを追ってしまい、立体構造、つまり面的な形が十分に表現できていない場合があるのです。

少し意識するポイントは必要ですが、決して特別に難しいことではありません。

オノコロ絵画研究室では、初心者の方にもわかりやすいように、デッサンの目的と表現のポイントを解説していきます。

 

  • 画家のデッサン

デッサンを学ぶ前に画家たちのデッサンを少し見てみましょう。

画家のデッサンには、その人が何を見て、どのように形を捉え、どのように世界を構成していたのかが現れます。
デッサンは一つの決まった型ではありません。
画家ごとに、線の使い方、明暗の捉え方、形の省略の仕方、空間の感じ方が異なります。

画家たちのデッサンを見ることで、デッサンが単なる練習ではなく、絵画制作そのものと深く結びついていることが見えてきます。

  • デッサン道具の準備

デッサンを始めるためには、特別に高価な道具をそろえる必要はありません。
まずは鉛筆、消し具、紙、カッターなど、基本的な道具があれば十分です。

大切なのは、道具の種類を増やすことよりも、それぞれの道具の性質を知り、どのような表現ができるのかを少しずつ試していくことです。

鉛筆の硬さによる線の違い、紙の質による描き味の違い、消し具の使い方などを理解していくと、デッサンの表現はより豊かになります。

 

  • 初めてのデッサン

  ここまでいくつかの考え方を解説してきましたが、最初の一枚を描くときには、それらをいったん脇に置いてください。
頭を空にして、目の前のモチーフを自分なりに見つめ、自分なりに描いてみることが大切です。

初めから知識や方法論を追いすぎると勿体無いと思います。

昔絵を描き始めた人類も、ただ「描きたい」「描いてみよう」という『衝動』から絵を描き始めたのではないでしょうか。『衝動』を大切にして欲しいと思います。『衝動』から描く喜びこそが制作の意義であると思います。「描きたい」という思いなしでの制作には大きな欠落があるかもしれません。下手だと思っても構いません。この段階を飛ばしてしまうことは、のちの上達や表現の幅を逆に狭めてしまいます。まずは自分の力だけで描いてから、描くことに慣れ、ある程度の枚数を重ねてから、少しずつ形の取り方、明暗の考え方、立体感の捉え方を取り入れていくのがよいでしょう。

デッサンは、最初から正解を出すものではありません。
描きながら見る力を育て、見る力が育つことで、少しずつ描く力も変わっていきます。

 

 

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  • デッサンの目的

1 形を自由に描けるようにする

絵を描くためには、モチーフを描いたり、構成したり、現実にないモチーフを想像で描き出したりします。
そのためには、形を自由に描くことができる必要があります。

モチーフを描くというと、リアルさばかりが重要だと思いがちですが、まずは形を単純に解釈し、大まかなボリュームやバランスを捉えられるようになることが大切です。

細部にとらわれず、大きくシンプルに捉えることができること。
実はそれが大切なデッサン力なのです。

2 立体感を描けるようにする

そもそも絵画は2次元の平面に3次元を錯覚させることを目指していました。ルネサンス期にはその形式がある程度確立し、その後、写真の普及などをきっかけに、絵画は二次元の表現を強調する方向にも展開していきました。いずれにせよ、2次元の中に3次元を表現するためには、立体を錯覚させる力が必要です。

 

3 明暗をコントロールできるようにする

絵画で一番重要なのが明暗のコントロールかもしれません。美術批評家の藤枝晃雄さんも「絵画はヴァルール(≒明暗※)がいちばん重要」とお話しされていました。明暗の関係が崩れていると絵がたちまち上手くいかなくなります。立体感を表すにも、空間を表すにも、この明暗の関係をしっかり構築できなければなりません。

オノコロ絵画研究室のオンライン教室では、この明暗の関係をどのように見て、どのように画面の中に組み立てていくのかを、基礎から丁寧に解説していきます。
独学では曖昧になりやすい部分だからこそ、シンプルな考え方から一つずつ確認しながら、本格的な絵画制作につながるデッサン力を深めていきます。

 

4 色を明暗で考えられるようにする

色の要素には、色相、彩度、明度などがあります。

赤や青として認識するのが色相の認識です。
一方で、明るい赤、暗い赤という比較は明度の認識になります。

また、「この青よりもこちらの赤の方が暗い」というように、色の違いを明度として比較できることが大切です。

絵を描くときには、色を単に赤や青として見るだけではなく、明暗の関係として把握する力が必要になります。

 

5 空間を描けるようにする

絵画空間というと、少しわかりにくいかもしれません。

絵画における空間とは、モチーフがただ描かれているだけではなく、モチーフを包み込む空気や奥行きが感じられる状態のことです。

キャンバス全体がただの平面に見えるのではなく、空気の通った背景や、入り込んでいけるような奥行きとして感じられることが大切です。

まずは、奥行きや遠近感、そしてモチーフの立体感によって、三次元空間を錯覚させる表現を理解し、描けるようになることを目指すとよいでしょう。

 

6 観察力を身につける

単にモチーフの形を正確に写し取ることだけがデッサンではありません。

デッサンをしていると、モチーフを理解しないまま曖昧に描こうとしても、なかなか形が描けないことを経験すると思います。

一生懸命に描いているつもりでも、形をシルエットや抽象的な模様のようにばかり見てしまうことがあります。
すると、構造やリアルさがどんどん曖昧になっていきます。

冷静に、「今、自分は何を描いているのか」を意識しながら、良い形を見つけていくことが大切です。
この意識が、観察力を大きく深めていきます。

 

7 現実世界に新しい発見と感動を見つける

「見ているようで見ていない」という言葉があります。
デッサンをすると、その意味が痛いほどわかると思います。

デッサンは、この世界への新たな気づきを与えてくれます。
普段何気なく見ていたものの形、光、陰影、空間、質感に、あらためて驚くことがあります。

その経験を重ねることで、豊かで創造的な感性が深まっていくのだと思います。

 

 

  • 画家のデッサン

1 デッサンは一つではない

2 画家たちのデッサンを見てみよう

3 デッサンには画家の造形思考が現れる

  • デッサン道具の準備

1鉛筆デッサンに必要な道具

2紙やスケッチブックの選び方

3その他の画材について

  • 初めてのデッサン

1まずは描いてみる

2初心者におすすめのモチーフ

3最初は自由に楽しんでたくさん描く

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